watanabetoshinarip10

「交錯 牛」

「交錯 牛」

広大な宇宙の片すみに眠る。
鉄鋼でできた古代恐竜のタテガミの列が、アルデバランからの爆風に揺らされて、惑星直列。
その鉄鋼の角だの嘴だの、ヒヅメだのをぶっつけあいながら、 ガッシン、ガッシンいわせている。
その音は大宇宙を反響させて
恐竜の遠吠えのようになって、辺り一面の星座を巡る。
今夜は火星大接近の日。
オリオン座の三ツ星はいつも以上に高速に昇ってベテルギウスは、おうし座をかすめる。
“冬の月氷に寒き光かな”牧之
越中2月の冷えた空気はあらゆるものにイタズラな時間を作る。

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